2012年9月18日火曜日

パラクライミング世界選手権、ピリオド。

まずは、日本の皆様の応援本当にありがとうございます!!

2012年パラクライミング世界選手権が終わりました。

今僕はアテネ空港にてお客様を待っています。
昨日チームロックベルの岩本選手と空港でお別れ。
いつも後ろにいたのに今は誰もいないのが少々寂しい気分です。

他のパラクライミング日本人選手も本日パリより帰国予定です。
本当にお疲れさまでした。

今回の大会で、改めてパラクライミングの世界基準の見直しが必要だと確信しました。今後のやり方次第でパラクライミングの存在感が変わると思います。

ブラインドカテゴリーは合計で3部門(B1,B2,B3)。
そのカテゴリーを全て一緒にし、弱視クライマーほど点数が原点されるシステムが
今回女子のみ(人数の関係上)適応され、高知の前岡選手の到達ポイントが一番高いにも関わらず、B3カテゴリー(弱視)と言う事でB1カテゴリー(全盲)から60%も減点され、決勝に行けませんでした。この事はここ後の大きな課題となり必ず改善しなくてはならない事です。

アンピュティーカテゴリーの小野選手も今回の大会では、切断の長さによって得点が変わり、今回1位のスペイン、ウルゴ選手と同着しも関わらず切断位置が小野選手よりも短いと言う事から減点の対象となり2位。納得がいきません。

今後のパラ世界大会の為にも様々な方法で平等に大会が行なわれるよう、世界基準をいち早く決め、それに沿ったトレイニングが出来る様になる事を願います。

チームロックベルの岩本選手もシルバーメダルという好成績でしたが、たくさんの課題を持ち帰る事になります。力不足でもあり持久力の無さを実感出来た今回の大会、嬉しい結果だがコーチの私も含め、喜べる結果ではない事は事実であります。

大会は結果が全てです。しかし選手が満足いってこそ喜べる事。
サポーターの皆様のお陰で今回は勝てた事に感謝の気持ちで一杯です。

今回の大会の選手を改めて紹介します。
パラ日本チーム
小松選手
モンキー小林選手(シルバー)会田選手(ゴールド)

小野選手(シルバー)岩本選手(シルバー)

前岡夫妻

今回の世界大会での他の選手
野口選手
安間選手
小田選手
キム選手
アダム選手

ベストショット
小野選手 限られた時間でのオブザベーション

最後に、今回の大会のサポートが出来て幸せです。今後もこの勢いで日本のパラクライミングをサポート出来たらと思います。応援ありがとうございました。

今回の大会を全面的にサポートして頂いたミレージャパンに感謝します。

2012年9月15日土曜日

パラ世界選手権 Day5

今日のパリも曇り。

パラ世界選手権も明日が本番。
その前に、なぜか本番でもあるB2、その他のパラ種目の決勝が行なわれる。
不公平だ。

B2の決勝に出場するモンキー小林選手と会田選手。
僕はモンキー小林選手のサポートとなる。

去年行なわれたイタリアの世界選手権とは比べのもにならない程

緊張していた。

舞台裏、モンキー小林選手も僕も緊張していた。

モンキー小林、観客席にハーネス忘れる。
モンキー小林、直前にトイレに行きたくなる。
モンキー小林、ハーネスが付けられない。

これで緊張感が感じられる。

僕、ずっとジャンプしまくっていたらしい(免出コーチ談)

決勝開始、モンキー小林選手、予定通りルーフ手前までは問題なくクリア。
ルーフにさしかかったところで左足がボルトに掛かる。

アルコ大会の時はボルト使用をオッケーとしていたが
今回の大会では全くルールに触れれなかった。

しかし使う事は全面的に認められていないが、ブラインドカテゴリーでは
正式に決められたルールになっていなかった。

しかし大会後に注意を受けたが順位には全く影響がないと言われた。

ボルトを使用したまま登り続ける。
4つ目のハリボテ(壁にブロック状の物が付いている部分)
の上部薄めのホールドが持てず落ちる。

最後は会田選手。壁裏でモンキー小林選手と待機する。

結果が出た。

1位 会田選手
2位 小林選手

 ほぼ差がない結果だったが一歩先へ行った会田選手の勝利。

おめでとう、少年。


本日、プランス時間の20時からB1カテゴリーのチームロックベルの岩本選手が出場する。これが僕の今回最後のサポート。

全力を出し切る。

そして明日が最後のメイン。
義足の小野選手が出場する。
ガンバです。

小野選手
岩本選手
 

2012年9月14日金曜日

チームロックベルファンへのメッセージ

パラクライミング世界選手権 DAY4

パリの朝は寒い。

お気に入りのミレーパーカーの上に日本チームのベストを着て
さらにネックワーマーを付ける。

今日の朝もパンとコーヒー。計€3、パリを満喫している。

本日予選2日目、今日で決まると信じていた。
そして今日はセッターは選手を落とすとも予想をしていた。

全てが的中した。

グレードは5.11後半。
クライミンググレードが分からない人の為に、
5.11後半とは、100m走を13秒台で走ってくれという感じだろうか。
反論は受け付けません。

予選の結果が出た。

B1カテゴリーの岩本選手は見事3位入賞し、決勝のチケットをゲット。
小松選手と前岡選手は残念な結果だったが健闘した。

B2のカテゴリーは文句なしに会田選手とモンキー小林選手 が決勝進出。

B3カテゴリーで今回唯一の女性クライマー前岡奥さまは入賞ならず。
女性のカテゴリーのみB1からB3までが同じ土俵で戦った。ハンデとして
得点が適応されたが、その得点に誰もが不安を感じる。今後の大きな課題になることは
間違いない。

そして言うまでもなく世界の小野選手は決勝進出。

スケジュールは以下の通り:

B2カテゴリー決勝 9/14(金)
B1カテゴリー決勝 9/15(土)
アンプティー決勝 9/16(日)

土日は8000人以上の観客が予想される。

今回頑張っている日本人選手をここで紹介

モンキー小林選手(僕自身コーチの為登りの写真撮れず)
最年少の会田選手(B2)
高知県の前岡選手(B1)
仙台の鍼灸師 小松選手(B1)
福島生まれの山形育ち 小野選手(アンプティー)
今回夫婦で世界選手権出場 前岡選手 (右はスペインのウルコ選手
 
(左から:免出コーチ、佐藤コーチ、前岡選手(夫妻)、小野選手、小林選手、岩本選手、会田選手、鈴木コーチ、北山監督)

2012年9月13日木曜日

パラ世界選手権Day3

9/12

天気は曇り。
ウェルカムトゥパリ。

アパート近くのパン屋でキーシュとクロワッサン、そして美味しいコーヒーを飲む。

他の日本人選手と会場で待ち合わせ。

いよいよ予選第1日目。緊張するも和やかな雰囲気の日本チーム。

カテゴリーによって時間が違うが、予定であった12時が1時間前に変更。
地元のスポーツ番組の取材でパラのクライミングシーンをのリポートするという目的で
2時半に変更。

その時間が刻々と迫る。

まずはモンキー小林選手、今回も僕がコーチを務める。
まるで階段を登っているかのような、安定した登りで問題なくクリア。

そしてチームロックベルの岩本選手の出番。

予選前のチームロックベル岩本選手

ここまでガンガン登る岩本選手を久々に見た。どうやら思った以上に難しくはないルートだったようだが、一番輝いていた登りが出来たとおもう。(自称)

仙台の小松選手 堂々の登りっぷり

山形デットポイントの小野選手 文句なし

パラ日本チームは全員完登。他の国もほぼ全員完登。

今回も動画ばかりの撮影のため写真があまりないのでドキュメンタリーをご期待して頂きたい。



明日の予選が勝負の様な気がする...。

とにかく楽しもう、改めて思った1日だった。

鈴木直也
チームロックベル

2012年9月12日水曜日

パラ世界選手権@パリ Day2

パリのシャルルドゴール空港に到着。

知人が空港に迎えにきていた。
久々のパリ、パリはパリである。

渡仏する前日に体調を壊し、心配になったので耳鼻科へ行くも、
頂いた処方せんのお薬を全て忘れる。僕らしい。

防寒具をある程度用意したものの、到着当日は32度と暖かかった。
借りたアパートへ到着し、オーナーさんとしっかり握手を交わし、
パリ市のレンタルバイクで早速会場へ向う。

アパートから会場のベルシーまでは自転車で5分も掛からない。
そんな好立地な場所で岩本選手は本調子まで持ってくる。

そんなチームロックベルの岩本選手、お姉さんがフランクフルト在住ということで
フランクから電車でお姉さんと向っていた。

既にその他の日本人選手は会場から少々離れたホテルに到着していた。

メディカルチェックを控えた朝、大雨だった。
日本人選手と合流するも、待ち合わせ場所を探すのに30分もかかり
ずぶ濡れのままみなさんと合流。風邪を悪化させると核心...。

フランスと言えばそば粉のクレープ、日本人選手はこジャレたお店で優雅に朝食。
僕はアパート近くにある€1.50のキーシュと€1のパンオショコラ、そして濃厚なコーヒーで朝を迎えるた。パリのレストランは高い...。

日本人選手と一緒に会場入り、レジストを済ませメディカルチェックへ向う。

そして、チームロックベルの岩本選手とお姉さんも合流。

これで日本人選手全員集合。

コーチ兼監督の北山真氏
コーチの免出さん、佐藤さん、そしてチームロックベルの鈴木
B1カテゴリーの小松選手、前岡選手、そして我らヒーローの岩本選手
B2のモンキー小林選手と最年少の会田選手
B3の前岡選手(奥さん)
そして片足切断カテゴリーの小野選手
他、サポートの会田さん、小松さん、高梨さん、そして大谷さん

総勢15名のパラチームでパリへ感動を与えます。

ルール変更!!!!

B2カテゴリーの人数が少なくなり、B1とB2のカテゴリーが一緒になってしまった。
ハンデとして、B1(岩本選手)はB2カテゴリよりも+30%結果に加算される。例えば、20手でもし終了したB1の選手がいた場合、B2の選手は26手まで行かないと同じ得点にはならない。

そのハンデが表と出るか裏と出るか、今日明日の予選の結果が全てになる。

本日9月12日 いよいよ今日からパラクライミング世界選手権、そしてクライミング世界選手権が始まります!

みなさん、応援宜しくお願いします!


チームロックベル 鈴木直也